高齢者のバイク乗りを止めるのはどうなのか?運転する2つ理由

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わたしには今の尚、原付バイクを運転する70代の母がいます。

そのバイクの調子がよろしくないようで、バイクを買い替えると言っています。

年齢的にも危険です。出来れば乗ってほしくはないところです。

でも、乗らなくては成らない理由はあるようです。その辺について書いてみます。

 

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高齢者でもバイクが必要なのには理由がある

なぜ70歳を過ぎてもバイクを乗ろうとするのでしょうね。理由は2つある様です。

 

1つは「地方はいまだ車社会。電車もバスも都合のいい時間に走っていない」

 

これは高齢者に限らず、どの世代でも同じです。普通自動車運転免許なくして自由に動くことはできません。

 

でも理由はそれだけではないんです。もう1つが真の理由でした。

 

母は月に数回、働きに出ています。年金だけでは不安です。

息子のわたしたちに金銭面では頼れません。逆に子孫達の応援をしています。

 

でも働く一番の理由は、同じ様な境遇のお年寄りの方々に会えることを楽しみにしているからです。

 

「まったく○○さんにはまいったよ!」と愚痴はいうものの、結局は共感できる仲間たちです。

そんな話し相手が、その職場にいるから出かけたいと思うのです。

 

買い物くらいなら私達兄弟で何とかなると思います。でも、お互いに仕事をしている状況です。会社を遅刻してまでは面倒をみれません。

 

それに、「人に迷惑はかけない」というのが昭和初期生まれの母のモットーです。わたしも遺伝子を引き継いでいるので痛いほど分かります。

 

「用事があるときは遠慮なく言ってもいいんだよ」とわたしはいつもいっています。ところが全く頼ってはくれません。

 

他人に負担をかけることが自分のストレスになるからなのでしょう。

 

「危ないからタクシーとか使ったらどうなのよ?」と言ってみた

「タクシーってどうなのよ」といってみましたが、「そんなの高くてダメダメ!」当然の返答でした。

 

そこで母について”おおよそのシュミレーション”をすることにします。

 

■バイクでの買い物と雑用だと?

買い物を月に4回。雑用を月に4回。合わせて月に8回。往復の移動距離3kmとします。

ガソリン1㍑=130円とします。

 

(8✕3✕130=3120)

月に3120円でバイクを乗ることができます。

 

■タクシーを使った場合は?

3キロ乗って1300円のタクシー運賃として計算してみます。

(1300✕8=10400)

 

■更に、

用事をすませる間、タクシーを30分待たせて置くのを1500円とします。

(1500✕8=12000)

 

「買い物」と「雑用」の往復と「外で待たして置く料金」を合わせます。

(10400+12000=22400)

 

タクシーで移動すると月に22400円もかかってしまう計算となりました。

 

■原付バイクについては分かりません。が、車の場合は「運転免許証の自主返納」の特典を使うと、タクシーの利用両金を10%割引してくれる自治体もある様です。

原付き免許(50cc)に「自主返納特典」があるのかは、ネット検索ですが調べても分かりませんでした。

 

■「自主返納特典有り」と仮定して計算しますと、

22400円の10%割引

20160円

 

  • バイク=3120円
  • タクシー=20160円

 

タクシーは”行き帰りの往復”にすれば、もっと安くなります。でもこの利用頻度だと1万円以下にするのはまず無理でしょう。

 

年金暮らしのお年寄りが危険を犯してまで自分で運転する理由が見えてきます。

 

以前、母はバイクを倒してしまい自力で起こせなくて、近くにいた若者に助けてもらった事情もあった様です。

 

最悪の事態を考えればバイクに乗らない方がいいのは本人も知っています。

 

とはいっても、まったく誰もいない所や、暗い夜道や、悪天候の日に出かけるわけではありません。

 

「1円でも安い買い物を」と考える年金受給者にとって、月に1万円以上の出費はちょっと厳しいのは当然だと思います。

 

歳はとったとはいえ、健康に自身はあるようだし、もったいないと考えてしまうのでしょう。もしわたしだとしても同じ考えになるでしょう。

 

おわりに

わたしの母はこれといって持病もなくいたって健康です。それはやはり外に出て働いているからだと思うのです。

 

わたしの知る限り、動かない年配の知り合いは不健康になっています。歩けなくなったり、病院通いに、入院中です。

 

たしかに外に出かけるのは危険です。家にいれば交通事故にはあいません。とはいっても、家に独りでいるのは寂しいと思います。

 

本人の体は本人が一番よく知っています。

 

なので、本人が「まだ乗れる」という意志を尊重して、もうすこし様子を見ることにした次第といったところです。

 

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エッセイ
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