あなたは「見たことがな商品」を見たとき、
その「見たこともない商品」を買うことに迷いませんか?
きっと、情報が無いからです。
でも、新しい商品の直ぐとなりに、
「似たような商品」があったらどうでしょう。
2つを比べれば、新しい商品の価値を知ることが出来るようになります。
恋愛もおなじです。
もしかしたら、あなたの価値を心理的に上げることが出来るかも知れません。
今回は、比較する効果についてお伝えします。
ダン・アリエリー(熊谷淳子訳)
あなたに似た人、あなたよりも少しだけ(負けている人)が「カギ」になる
もしあなたが、パーティーやイベントや合コンに参加したときに「異性をひきつけたい」と思うなら、
身体的な特徴がだいたいあなたと同じで(肌の色合い、体つき、目鼻立ちが似ていて)、あなたより少しだけ魅力的ではない友人(偽あなた)を連れて行くよう助言する。
なぜなら、比べる対象物が目の前にあるからです。
「自分よりも圧倒的に見た目がよくない人を連れて行く方法」はよくありますよね?
でもそれとはちがいます。
「え?性格悪くないですか?」って思うことでしょう。でも、恋の駆け引きにルールはありません。GETしたもん勝ちです。
ではその理論をお話します。
おとり効果の実験
■心理学者「ダン・アリエリー」が、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生を対象におこなったユニークな実験を簡単に紹介します。
まず、学生の中から目鼻立ちが整った「イケメン」と「イケ女」の写真を集め、学生たちの意見を聞き入れて公正になるようにします。
日本なら「AキムタクとB福山くん」「A北川景子とB沢尻エリカ」という具合です。
次に、この4人の偽物をつくるために画像処理をします。目を片方だけ大きくしたり、ニキビをつけたり、髪の毛をうすくしたり、という具合です。
こうして(A)(A2)(B)(B2)4枚、男女合わせて8枚の画像が出来ました。
3枚の写真の中から好みのタイプを選んでもらう
オリジナルのイケてる人物写真2枚+加工した写真1枚を足した計3枚の写真を使って、学生たちに「誰が好み?」かを選んでもらう実験をします。
■結果、どうなったのでしょう。
加工した顔よりも「整った顔(AとB)」の写真が多く選ばれました。しかも接戦ではなく、
74%の確率で通常の写真が選ばれたのです。
不思議ですよね?
比較対象になっていない別の人を選んでもいいような気がするのですか・・
これはいったい何を意味しているのでしょうか。
つづけてもう1つ紹介します。
人は相対的にものを見る性質を持っている
「相対的」とは、何かと何かを比べることで、その「何か同士」が基準になって、「何か」を知ろうとする判断のことをいいます。
この説明では、いまいちよく分かりませんよね?
具体的にお話します。
商品が売れなったのはその商品の基準がわからないから
■ここで、
「まだ社会的に認知されていなかった、アメリカの家庭用キッキン機器メーカーが、売上を伸ばした」はなしを紹介します。
日本ではまだ知られていませんが、「ウィリアムズ・ソマ社」は確固たる地位を持つアメリカキッキン雑貨ブランドです。
創業当時、ソマ社がはじめて家庭用ブレッドベーカリー(パン作り機)を売りだします。
値段は275ドル(約3万円ちょい)販売価格です。が、まったく売れませんでした。
「家庭用パン焼き機って家に必要なの?」「何それ?いいの?悪いの?」「隣のコーヒーメーカーが超気になるー!」って思ったかどうかはさて置き、ほとんどのお客様は無関心だったそうです。
困った製造業者はマーケティング相談した
そして返ってきた解決策とは、
新モデルのパン焼き機を売り出すこと。しかも最初のパン焼き機より大型で、値段は1.5倍にする。
するとアドバイスどおり、パン焼き機の売上が増えだしたのです。
なぜなのでしょう。それは、
消費者が2種類のパン焼き機から選べるようになったからです。
しかも、売れだしたのは大型パン焼き機の方ではありません。
ここがポイントです。
「パン焼き機のことはよくわからないけど、最初は小さくて安い方がいいかなぁ」というわけでした。
「相対的に見る対象物が追加された」ことが売れ出した要因です。
最初のパン焼き機1つでは、そのパン焼き機を比べる対象物が無かったから、「いいのか?」「よくないのか?」が、分からなかったのですね。
あなたが「背が高い人」って思えるのは、他の誰かと比べる対象が存在するから、「~よりも背が高い」って知ることができるのです。
人は錯覚して見た目を認知する
■中の黒い2つの円は同じ大きさです。
左の黒い円の方が大きく、右の黒い円の方が小さく見えませんか?
周りにある「青い円」によって錯覚を起こしてしまうのです。
おわりに
いままで一緒にいなかったのに、いつも同じ相手を連れて行くと作意に気づかれます。
少しちがうバージョンではありますが、わたしも「されたのでは?」という経験があるからです。容姿ではなく、「中身の能力の差」スキルなどのこと、
その人とのつきあいを避けています。やっぱり自分が一番ですからね。
なので、「ココぞ」というときに使う方がいいようです。
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