「何かわたし軽く見られているかも」って感じている人はいませんか?
もしかしたら「価値基準の法則」にばっちり当てはまっているかも知れませんよ?
そして犯人はあなたです。
状況を変えられるのは原因の出どころ(あなた)だけだからです。
そろそろこの辺で方向転換して見ましょうよ。
人は第一印象を基準にものごとを判断する?
「本当は優しい人なのよ」
出会ったころの「よかった思い出」が忘れられないのは、人は第一印象で人を判断してしまうからです。
「もしかしたら、最近何かあったのかも知れない、いま忙しいあら機嫌がよくないだけ、環境があの人を変えてしまった」というように、
都合のいい理由を無意識に探して「良かった人」を作り出し「良かった人」に当てはめようとします。
逆に、
「あの人、実は性格悪いのよ」
出会った当初の「不快な記憶」が忘れられないのも、第一印象を基準に他人を認識するからです。
「どうせ下心でやっているに違いない、周りを取り込む作戦よ、人を利用しようとたくらんでいるに決まってる」というように、
「実は腹黒だ」という人物像になるような証拠を、無意識に拾い集めてしまいます。
なぜなら、一番最初に見た「他人」というデータを信頼してしまう性質が人に備わっているからです。
「それじゃ、もう遅いの?」って思うことでしょう。でも大丈夫、
人は情報を更新する性質も持っています。
「見直したよ」のことばがあるように、認識を変えることも出来るのです。
あとはあなた次第です。
人は見た目と環境と状況で良し悪しを決める
1)場違いな有名バイオリニストによる実験
ラフな格好をさせた世界的バイオリニストが、地下鉄の駅の広場で、高級バイオリンを使った演奏をしたら、通行人の反応はどうなのか?
という「ワシントン・ポスト」紙による実験がありました。
ジーンズに野球帽というごくごく平凡な格好に、350万ドルのストラディバリウスを弾く演奏者の名は、世界でも指折りのバイオリニスト「ジョシュア・ベル」さんです。
結果、
- 数分間演奏を聴いていた男が1人
- ジロジロ見ていたこどもが2人
- 本人と気づき驚いて見ていた女性が1人
1097人中、たった4人だったそうです。
最高の楽器と最高の技術よりも最高の舞台を、人は最高だと認識する結果となりました。
「価値基準の法則」は「ドッキリ」が成り立つ仕組みと同じです。
「ドッキリ動画」がウケるのは、自分が「そうだ!」と思っている通りではない、ギャップ感が面白いから番組が成り立つのです。
2)半値のホットドックのはなし
人は新しい「物・状況・関係」に遭遇したとき、
「どう価値づけるのか」によって、その後の価値も変わってしまいます。
ある人がホットドック屋さんを開業しました。
「価格は50%OFF、トッピング無料」という「安さが売り」のお店です。
原価ギリギリという差別化をしてライバル店から客をうばおうと考えます。もちろん味は申し分ない商品です。
結果、お客様は来まらない、
理由は、
「半値のホットドックなど、安くて質のよくない材料を使っているにちがいない、マズイに決っている!」とレッテルを貼ってしまったからです。
しかも「トッピングが無料」というサービスによって、
「安かろう悪かろう」という価値基準の罠(わな)にハマってしまったのです。
ところがお店は繁盛し始めた
近所の病院の医院長にお願いして、白衣に聴診器というスタイルで、屋台の近くでホットドックを食べたもらったのです。
結果、お客が集まりだし、何とかお店として走り出すことができました。
なぜなのでしょう、
「社会的地位の高い医者が食べいるなら美味しいにちがいない」
「お金持ちの舌をうならせるホットドック」としてお店の価値を上げたからです。
わたしたちは、本当の価値を見た目だけで、どれだけ見逃していることでしょうね。
3)捨てられていた名画
ある人がゴミ置き場に捨てられていた絵画に目をうばわれます。なぜだか気になったので家に持ち帰ることにしました。
実はその「絵」を、オークションにかけると超高値がつくほどの名画だったのです。
本人はビックリしたことでしょうね。
なぜなら、ゴミ置き場とセコイ額縁(がくぶち)に入っていた絵によって、まったく価値を感じなかったからです。
もし「高級な額縁に入っていて有名美術館に飾られていた」なら、まちがなく「すごい絵」だと絵の価値に気づけたでしょうからね。
「高級車に乗っているとお金持ち」に見えてしまいます。が、借金で財布がスカスカなのかも知れません。
あなたはどんな性格?どんな行動をするタイプ?
いままで紹介した3つの事例をグルっとまとめて考えてましょうよ。
見た目が与えるイメージが人の行動を決めているという事実がわかりましたよね?
ホットドック屋台のはなしを思い出してください。
もし、近くにホットドック屋さんのほかにお店がなかったら、仕方なく食べたくないホットドックを買ったことでしょう。お腹が空いているよりは「マシ」だからです。
「トイレに行きた!」
緊急時に「綺麗なトイレ」にこだわってる場合じゃないでしょう。
突然ですが、
あなたは自分を安売りしてませんか?
「いつも暇してるからいつでも誘ってね」
「忙しいけど何とか間に合わせるから」
「都合が合わないけど有給で対処します」
って「自分を犠牲して他人に都合を合わせる状況」を、ホットドック屋さんのはなしに重ねて見てみましょうよ。
自分を相手にホイホイと合わせてしまうのは、
「いつでも自分を安売りしている人」と同じなのです。
あなたは「いつでも手に入る人だ」と相手に思われています。
「いつでも」という付加価値をつけるのは、無料のオプションをサビースするのと同じです。
「いつでも」といいう対応は、
「軽く見られている」ということです。
あなたの価値を下げてしまっている状態です。
「本当のあるべき自分」があったとしても、地下鉄のはなしのように、
あなたの魅力に気づいてない
あなたの中身は他人からは見えないからです。
逆に考えてみると、
上手な演奏(本当の自分)を認めて欲しいなら、演奏が受け入れられる舞台(いるべき場所)に立てばいい、
やりたいこと、そうありたい自分がいて、本当はイヤだと、こころの奥底で思っているのなら、軽く見られる行動をしなければいいのと同じです。
あなたが考えている自分でいたいなら、自分にふさわしい環境で花を咲かせることができます。あなたが花開ける環境にいるから他人は花開く人と思ってくれるからです。
今からだって遅くありません。ホットドック屋さんのように、突破口は必ずあるはずですから。
おわりに
「初めの印象は強力な情報だ」という仕組みを上手に使えば、これから出会う人、新しい環境が始まったときに活かすことができます。
参考著書:
「あなたはなぜ値札にダマされるのか?」
↓同じ本を参考にしています。
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