先日、梅雨の合間、畑エリアの草むしりをしました。根をかきむしり取っている内に、ある気づきの様なものが見えてくるじゃーありませんか。(画像は別)
せっかくの好条件を人間が手を加えることでダメにしている?
この地球上の生命達は人が手を加えなくても勝手に育ちます。それは自然の摂理によって、同じ一連の流れを繰り返して行くからなのはご存知の通り。
ここに『不耕起栽培』という育て方があります。簡単に言うと、土を耕さずに作物を栽培する方法。つまり、自然がなすがまま、大自然に生きとし生けるものの力を使うこと。
なぜこの栽培法がイイのか?理にかなっているのかの理屈を説明します。
結論から言うと、
- 収穫終了した作物をそのまま、または、刈り取って土の上に放置する
- それが土の中に住む生き物たちのエサになる
- 結果、土壌が最適化される☆
のサイクルを繰り返すってこと。
例えば、冬が始まるころ、収穫期を終えたオクラの木は通常、土から株ごと引っこ抜きます。けど不耕起栽培では根は掘り出さず、枯れた茎は畑に置き去り、そのまんまにする。
何故かと言うと、『土壌の団粒化』を促進させるためだからです。で、団粒化、または団粒構造とは、大小の粒(つぶ)が混ざりあった土を言います。
団粒化が進めば、つぶとつぶの間にすき間ができ、水はけも良く、空気の通り道にもなることで、作物の根にとって過ごしやすい環境になるってこと。
で、畑の土を団粒化してくれるのが、地中に住むミミズ・クモ・ヤスデなどの昆虫や、目に見えない、細菌・糸状菌・原子生物たち。
この御方などが役目を終えた(枯れた)作物を分解する過程で土を程よくしてくれるのです。
しかも、耕さないことで、かたい土を突き破り根が太く丈夫になる。&残された根に保水役にもなると言う。
更に、「不耕起を続けることで収穫量や品質が良くなった」の情報もありました。
外部リンク⇒有機農業をはじめよう!
不耕起栽培にはデメリットもある
土を耕さないことによるデメリットがいくつかあります。
- 病気の中には『嫌気性菌』と言って、酸素無しで生きる細菌の感染が広まる
- 土の層の上部(表面)に栄養が集中して、下の層まで栄養が行き渡らない
- 連作障害によって、次も同じ作物を作れない可能性
もし土を耕せば、
- 嫌気性菌にダメージを与えられる
- 深い層までまんべんなく栄養を送れる
- 連作の期間を短縮できる(連作可能肥料を使わない)
こうしてデメリットを改めて見ると、テレビやネットの情報の元、普通に野菜つくった方が無難だと思ってしまうところです。
けど、この理論を知って知識として活かせることが有るような気もします。
刈り取った雑草をリサイクルする
タイトル通り、刈り取った(むしった)草を、他へ移動しないでマルチシートとして使う。ウネとウネの間、または、通路上に敷き詰めるなど。
メリットとしては、先程の不耕起栽培で話した効果が期待できるでしょう。雨で土がかたくなるのも防げるし、土の中の生き物によって土壌が活性化されます。
飛んできた雑草の種の発芽率を下げることも期待できるでしょう。草むしりの手間を省ける可能性がアップする。
けど、根っこごと引っこ抜いた雑草は、また再生する草もあるので、この辺は気をつけたい部分ではありますが、土の団粒化を考えればメリットの比率が高いと思います。
わたしの場合、根ごと引っこ抜いたので、また再生する可能性があり面倒です。なので完全に枯れるまで別の場所に仮置きし、枯れてから通路に置くつもりです。
そもそも、なぜ?畑の除草をするのか
テレビやネットで家庭菜園の作り方を見ると、たいていウネの周りは草が一本も生えてない綺麗な状態ですよね。なぜ草むしりをするのでしょうか。
きっと、
- 雑草が肥料を食ってしまうから
- 虫が寄り付くのを防ぐ
- 見た目にも綺麗
- 近所の目が気になる(いい人に見られたい欲)
などが理由ではないでしょうか。
確かに、肥料を横取りされるのはありそうです。けど、商品として出荷するわけではありませんよね。最盛期には嫌というほど収穫できます。
わたしは経験上、草ぼうぼうな過去がありましたが、別段、問題は無かったと記憶しています。そんな畑は結構見かけますしね。
実を好んで食べる害虫もいます。けど、虫は基本、草むらが好きです。もし通路に草が生い茂ってしたとしたら、草むらにも虫はいると思います。
つまり、野菜しかないから、野菜に集ることも考えられるでしょう。草むしりをすれば、蚊に刺されることも防げるし、靴やパンツも汚れにくいからではないでしょうか。
どっちにしても、自分に合った畑ライフをエンジョイ出来ればそれでOKです。(^ν^)
おわりに
この記事を書くに至った経緯は、先日、必死こいて草むしりをしたことが理由でした。イネ科の雑草がびっしり生えてしまい、鎌と腕一本をつかい、根をむしり取り、気がついたのです。
ひざ下まで伸びた雑草の根本を鎌でかき出すと、えらい数の立派なミミズの大収穫祭。
そして根ごと引っこ抜き終えた土を見るとホクホク。根を叩くとパラっといい感じな土なのは見てよくわかりました。
正に不耕起栽培で説明した良質な土壌。このまま、石灰とか混ぜて何か苗でも植えたら、根が喜ぶこと間違えなしって感じです。\(^o^)/
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