人類が危機になりました。そんな時、お節介にも異星人が現れます。世界のピンチは救われたのでしょうか。
自分の命をにぎる絶対君主には従うしかない
ある日、未知のウィルスによる人類の危機的状況を救うためサノスが現れた。
当然、全人類は「地球統合軍」を結成し、サノスに攻撃をする。けど適うはずもない。見せしめにサノスは世界的な主要人物を何人かこの世から消して見せた。人類は戦うのをあきらめた。
そしてサノスは全人類に告げた。
いま地球は未知のウィルスで大混乱なことでしょう
安心してください。わたしが救世主
いまから指パッチンでウィルスを消してあげるよ
けどどの道このままだと、全世界が経済破綻を起こします
各国々は国民への経済支援で財政は空っぽ。それはどの国も同じこと
そして他国から貸した金を徴収できず借金も払えずな状態になるだろう
結局、全世界が貧乏人。お金の価値は0
やがて暴動が戦争になり、長い時間をかけて復興するお約束のパターン
だから俺が無災害バージョンで「時を早送り」してしんぜましょう
★★★
そこで提案で~す
今から、お金つかうの無しね
この世のモノ、全部『ただ』ね
やり方は何でもいいよ?ルールは通貨を使わないこと
誰もが誰かの役に立つことを義務化します
非道徳的行為者は指パッチンで消しちゃうからね
それと、人類への貢献度によって受けられる恩恵価値が変動します。頑張ってね
それと各国のリーダーに一言。不公平は無しね
最後に、この言いつけを守らないと、また元の世界に戻します。俺がもういいよ~って言うまでね。以上」
サノスによって未知のウィルスは消され世界は一安心。けどサノスの言いつけを守らないと、また元の世界に戻すと言っています。
■まとめると
- 「お金」という仕組みを使わない
- 必ず誰かの役に立つことをする
- 良い人間性で生活しろ
- 非人道的な奴は消される
- 人類への貢献度によって生活ランクが決まる
- 平等な政策をする
この方法なら「時短で復興できる」と言いています。
世界の人々も、「サノスにはかなわないし、やるしかなくねぇ?」取り敢えず、やってみるこにしました。
結局、人々が行動を変えるきっかけになったのは、「自分の身の安全をゆるがす君主的リーダーの強い命令」と、人とは「自分で責任を取りたくはなく。誰かに進む道を示してほしい」からだっだ。
とりあえず『無賃金労働・公平分配制』が始まる
サノスもああ言ってるし、とりあえず、この世のモノ全て無料にしてみますか?と言うことで、恐る恐るやってみることにした。
無賃金労働・公平分配制を導入することに。内容は、
- それまでの仕事を無賃金で継続
- 消費片寄り防止のため公平分式にする
人類はそれまで勤めていた仕事をそのまま働く、けど給料は無し。代わりに、お金を払わなくても生活できること。
これだと誰もが欲するままに、好きな物を買うことになる。消費が一部に片寄るので、人によってそれぞれに制限を設けるようにする。
コンビニに入って好きな物を買って帰れるのか?というと、必ずしもそうじゃなく、サノスの命令に従うと、人によって買える商品は限られてしまう。
なので『収入・支払い証明』がわかる様な仕組みを作ることにした。具体的には、
- 収入=年収
- 支払い=年間の支払い額月(各種ローン・生活費)
その人がお金をいくら使うことが出来る人間なのか?をはじき出し、買える・サービスを受けられるステータスが決まる仕組みを構築。日本ではマイナンバーカードで対応した。
そして人に役立てば役立つほど受けられるサービスが昇格する。逆に世のため人にためにならないことをすると降格する。これは「金持ちor貧乏か」とイコールです。
しかしこの仕組についていけない人が続出。なぜなら、仕事のやる気を給料にしている人があまりにも多いから。
そこで自由に好きに生きる人々が跡を絶たない状態になった。
一部の人達により経済は片寄るが平均化する
いつの時代にも体制に反発したり、自分勝手な人達はいるもの。
「サノスが怖くてやってられるか!せっかくタダなんだし、生きている内に楽しく過ごそうぜ?」という輪が広がり始めます。
◆それまで中古車を買うレイヤー(階層)の貧しい人達は、カーディーラーに行き、高級車をGET。これまで味わえなかった気分を味わえました。
◆ある人は、高級ステーキハウスに行き最高級の黒毛和牛に舌鼓。その美味しさに大満足。
◆ある人はディズニーランドに行きました。いままでと違って平日休みの人は多いです。待ち時間も少なくたくさんのアトラクションに乗れて、大満足。
ところが、ある現象によって事態は平均化することになる。それは、
- 人間は飽きる
- 少ないモノに価値を感じる
という習性があるから。
- みんなが高級車では自慢にならず、優越感はどこへやら
- 毎日ステーキやウニ・イクラの高カロリーでは飽きてしまう
- 待ち時間も無く、いつでも乗れるアトラクションに魅力無し
楽しかったのは最初だけ。
そうなると、人の動きは分散していく。
- 自分のライフスタイルに適した車に乗るようになる
- 自分の体に合う食べ物を好む様になる
- 遊園地なんかよりも、リアルな体験(スキューバダイビング・パラグライダーなど)を好む人も出る。タダということで、船・飛行機などの資格を取って乗り出す人もでる
最初人類はそれまでのステータスに見合わない消費をしたけれど、サノスに消されませんでした。しかし、こうやって全てのことが平均化していったのです。
そうです。この一連の法則こそがサノス効果だったのです。
利己的な人は消えて行く
一方それでもまだ一部の人達は平均化しません。より希少価値に走る物欲主義の人は、貴金属・骨董など、個体数の少ない何かを、相変わらず奪い合っています。
往々にして、そういった人は他の分野でも人に迷惑をかける傾向が一般的。
このご時世、嫌な人と無理して働く時代ではありません。嫌な上司がいれば気楽に会社を辞められます。
突き詰めると結局そのタイプの人間は、その場所に居づらくなり、どこかへ行くしかありません。
ある者は別の場所でもまた同じ行いをして人と争う中、理解ある者はそこで一から出直し人生を再起動。改心し、上手く社会に適応していきました。
そういえばサノスによって消された人はいるのでしょうか。
そうです。サノスが指パッチンしなくても、人として間違った行為(反社会的行動)をする人は自ら滅んでいく。それこそがサノス効果だったのです。
人の心はそう簡単ではない
何でも自由に手に入る時代になりました。けど人の気持ちは別モノ。いままでは、お金・地位・権力などを使えば人はなびきました。けどもうその手法は通用しない。
自分が恩恵を受けるため、本心とは裏腹にその人達に取り入るのがいままでの流れ。気に食わない上司や金持ちのボンボンにでもヘコヘ頭を下げました。
でももうその必要はありません。自由な世界だから。
新世界では、一部の人に人気が集中しています。その人とは、別にお金持ちでもなく、権力もなく、家柄や育ちも普通、ハンサムでも美人でもありません。
ただ他人に親切にする人間。そして「愚痴・文句・悪口・不平不満・泣き言」を言わないのも特徴でした。
こんな人を好きにならない人がいるのでしょうか?こういった人は何も実際に働かなくても、サノスポイントが上がり、自然と生活レベルも上がっていったのです。
なぜなら人には「何かをもらったら返したい」という『返報性の法則』が働くからです。これは「運のいい人の特徴」という人もいます。
好きなことで生きる人達で世界は丸くなる
誰もが自分が好きな職業をなりわいにしている訳ではない。
取り敢えず自分が出来そうなことと給料の額を天秤にかけ、そこでの人間関係なんかも合わせて働くのが現実でした。
もちろん永く勤めれば、給料アップ・昇進・やり甲斐など、そこで働き続ける意味も出たりもします。けど、生活のために辞められない人も少なくはないことでしょう。
もし世の中にお金が無く全て無料だとしたら、今の会社で働く意義はあるのでしょうか?
そうなると「別にサノスは仕事を強制してないし、誰かの役に立つことをすれば消されないんでしょ?」ということで人々はそれぞれ好きなことを始めていった。
「趣味=人助け」で実益になる社会
そう言えば、「あの車の整備工場今月いっぱいで閉鎖するんだって?」なぜかと言うと、あと継ぎがの息子が歌手を目指し都会へ行ってしまったから。
ある人が冬の朝エンジンのかかりが悪く、会社に行けずに困っていました。そこに1人の元暴走族上がりの車に詳し人が偶然通りかかります。
「多分プラグの点火が悪いのかも。外して鉄ブラシで磨けば、取り敢えずは大丈夫。どれ見せてみな」と応急処置をしてあげました。
実はこの元ヤン君。それまで勤めていた会社に不満があり、最近会社を辞めたところ。
このままでは受けられるサービスも低く。サノスに消されるところでしたが「人に役立つ行い」で、何とか難を逃れたのです。
この一件を聞いた別の村人が「俺も私も。車を見てほしい」と彼の家に押しかけてきます。
その結果、例の”あと継ぎがいなく、廃業予定の整備工場”の場所を使って、この元ヤン君が、整備士となり、会社を切り盛りする様になったのです。
つまり、元ヤン君も村の衆もサノスも大満足!もちろん整備工場の人も場所提供によってポイントアップ。受けられるサービスの昇格です。
この様に、本当はやりたくないけど、お金のために働いていた人間は、それまでの仕事を辞め。本当に自分が好きなことや得意なことで人に役立つことを職業にしていったのです。
社会不適合者と呼ばれる人も救われた
サノスのお陰で、引きこもりの人にもチャンスが訪れました。
引きこもり君は、人を避けるのが基本です。なぜなら自信を無くしているから。人に比較されたくないので、自分の世界に逃げ込んでします。わたしも引きこもった時期がありました。
けど、どんな人にでも同じよにしてくれる生き物がいます。それは動物です。
ある日、引きこもりのA君にもサノスの影響が出てきます。なので親のすすめもあり、渋々近所に住む足腰が不自由な高齢者の代わりに、その人が飼う犬の散歩を毎日朝晩するになりました。
するとアニマルセラピー効果・主人に忠実・裏切らない特徴に癒やされA君は徐々に自信を取り戻していきます。そして買い物が出来るまでに成長を遂げました。
誰かの役に立つことで、自分は必要な存在だと自覚し自尊心が高まったから。そして「自分が」ではなく「相手は?」へと視点を他者に変えたたからです。
これでA君と高齢者の双方はポイントアップです。A君は犬の散歩。高齢の人は、引きこもり君を家から出したから。
サノス社会では、とにかく人に役立てば、それに応じて買い物の質や受けられるサービスのレベルが上がります。
なのでワンちゃんをあずかって置きながら散歩させず的なズルする人が居たとしても、いずれ嘘はバレます。結局、人の行為は必ず誰かが見ています。犬が証明するでしょうしね。
ここに繁栄のヒントがあるかと思います。
そうは言っても、みんながみんな仕事になる様なスキルがあるとは限りません。そういった人は何をすればイイのでしょうか?
人の役に立って無い人など居ない
お金には変えられないけど、人が必要としていることにお気づきでしょうか?
たとえば、小さなお子様を持つ、共働き夫婦にとって保育所はありがたい場所。そしてお金を払ってあずかってもらっています。
もし家におばあちゃんなど誰かが居て、子供をみてくれる保護者がいたとしたら、無料+安心です。
サノス世界では無賃金制社会。孫をみるおばあちゃんは立派に働く人として生存可能。働く親としても実にありがたく感謝に値する行為。おばあちゃんもポイント昇格です。
では寝たきりの人はどうなのか?といえば、その人が寝たきりが故(ゆえ)に、少なからず世の中に何らかの影響を与えています。
病院で働く人や薬を製造する従業員の給料はもちろん、病気のデータから医療の発展に貢献し、これから病気になる人にも役立つはず。
そしてどんな形でも、生きていることが誰かの支えや生きがいになっている人もいる。逆に本来怠け者だけど仕方なく頑張る人もいる。
つまりこの世に必要がない人など居ないのです。
サノス社会では、「恩返し」ではなく「恩送り」
『人に良くしてもらったらその人に恩返しをしましょう』という格言があります。
「情けは人のためならず」のことわざは、人に良くして置けば、自分にイイことが返ってくるの意味。
けどそれだと、AとBだけのやり取りで終わりです。しかもそれではプラマイゼロ。せっかくの行為が無駄に終わります。
もし自分よりも貧しい人に良かれと思ってジュースを一本ごちそうしたとします。ところがその相手が別の日に同じ様にジュースを返したらあなたはどう思います?
別にいいのに・・そういうつもりじゃなかったのに・・と思いますよね?
だったらその相手にジュースを返す代わりに、困っている誰か別の人に自分が出来ることをしてあげる。これが恩送り。
例えば「自分よりも目上の人への対応」を考えてみてください。
勘違いの施し(ほどこし)は制裁の対象
とある職場に総スカンされている駄目係長がいました。ある日この上司も交えて部長さんと、忘年会の後にキャバクラに行ったとします。
会計の時、この総スカン係長は、カッコつけてその場の代金を払いました。
部長はお客でも接待する場でもありません。この部長は、かなり不機嫌になり、面白くはない心境で帰っていきました。
ではどうすればよかったのでしょうね。
「私達は安月給でこんな場には中々来ることが出来ません。今日は楽しい時間を過ごせてありがとうございます。
で、部長。ご馳走様です。いっぱい給料もらってるんでしょ?いいなぁ~俺も早く部長の様になりたいです!」って言えばイイんです。
なぜなら部長は、普段からそういう考え方と、そういう態度をする人だから。係長は人を不愉快にしたのでマイナスポイントです。
そして、お金も無いのに無理して返すよりも、自分よりも下の人に、自分ができる範囲で返せばいい。水の流れの様に、上から下に流せばいい。
もしかしたらこの部長さんも若い頃、上司をヨイショして、「今度は俺が!」って思っていて、それが今夜だったのかも知れない。
つまり総スカン係長は、相手を察する気づかいと、思いやりや、賢さが無かったのですね。
当の係長は「自分が金払った!」とイイ気分になり、部長の機嫌を損ねてしまったことにさえ気づかない。
あるいは子を持つ親が、もし横断歩道を渡ろとする学生がいたら道を譲る。そうすることで「自分の子供も知らない誰かが同じ様に譲ってもらえる」と思って、そんなことをしてみる。
つまり何がいいたのか?というと、
- 受けた恩を、相手に対等に返すよりも別の形にする
- 別の人へ流し循環させる
そんな流れをサノスは求めている。良いことの循環で人類は繁栄すると言いたいのかも知れませんね。
そして時は流れ、世界はいままで以上に発展を遂げました。お終い。
おわりに
結局、サノスとはいった何だったのか。
実はこのサノスとは「この世の絶対摂理」のことでした。いいかえれば因果応報。自分がやったことは返ってくるし、やらければ何も生まれない仕組み。
真面目に働けば報われし、サボれば給料は増えません。例えズル賢くその場を上手く乗り切れたとしても、長い目で見ると必ず敗者へと落ちていく法則。
ちょっと生真面目過ぎて、堅苦しいと思うところですが、そんな法則に則った生き方が、もうすぐそこまで来ている気がます。
ちなみに、最初に消された主要人物は、別の安全な場所で、ちゃんと生かされていたことを付け足して置きますね。
長々と書きましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。(*´∀`*)
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