以前からネットビジネス界隈では「ブログはオワコンだ」とささやかれてます。
それはテキストから動画へと移動したことや、新たなプラットフォームが生まれたからです。
本当にそうなのか。もう何かを文章で伝えることはオワコンなのでしょうか。
もしかしたら、『事物の螺旋(らせん)的発展の法則』が参考になるかも知れません。
文明の進歩は『戻る』意味でもある
文化文明の発展進歩は「ある法則」に当てはまることにお気づきの人もいることでしょう。
それが冒頭に書いた、事物の螺旋(らせん)的発展の法則。ドイツの哲学者、ヘーゲルの理論。
知っての通り「らせん」とは「らせん階段」と言うように、回りながら登ること。
その内訳は、「物事の変化や発展、進歩や進化は、あたかも螺旋階段を登るように起こる」の意味。
簡単な話し、
- 文明の進化(流行り)は、次の段階で別の形に変化する
- けどまた同じ文化に戻る
- ただし、以前よりアップデートされた形になる
- さらに別の技術もミックスされ、新たな価値観を生む
- これを繰り返している
- やり方が発展するだけ。その根本は昔と変わらない
この説明ではちょっと解りづらいかと思うので絵で説明します。
らせん階段を横と上から見てみる
下の絵を見てください。
これは横から見た「らせん階段」です。
「AからB」に「BからA」へと階段を登る様子を描いてます。
ABがキャッチボールをしながら互いに上に行く。
そしてもう一枚見てください。
これは上から見た「らせん階段」の絵です。
中心から外側へ行くほどに数字が増えていく。
つまり、文化発展とは、1周しながら上昇する。元の位置にもどりながら進歩を繰り返す。
そしてここで見逃せないのが、Aだけ、またはBだけでの進化発展が無い。
何のこっちゃですよね?
では、このらせん階段を「記録の歴史」と仮定して說明します。
らせんの法則を『記録』で說明
最初の1階から2階へ登るのを例えると、
- A1 = 壁画に「絵」を描く
- B1 = 木の皮に貝で「字」を書く
これは「絵」から「文字」へと文明の進歩です。
じゃぁ「絵」から「文字」に変わったからと言って、「文字」の文明単体で次の発展を遂げたのか?というと、そうじゃないですよね。
次に2階から3階を見てみると、
- A2 = 絵を紙に描く
ここでまたBからAの「絵」に逆戻りです。
文字も残るけど、人は文字より絵の方が分かりやすいから使おうとする。
でもご覧の通り「木の皮」から「紙に」へと進化を遂げています。
次に3階から4階を見てみましょう。
- B2 = 紙に羽ペンで文字+挿絵=本
そしてまたAからBの「文字」逆戻り。
ただし今度は「A1+B1+A2+B2=本」
それまにでつくられた文明を足した新たな形(本)が生まれてます。
■記録の歴史の流れ
- A1 壁画に絵を書く
- B1木の皮に貝で字を書く
- A2 紙に絵を書く
- B2 紙に羽ペンで文字+挿絵=本
- A3 写真で記録する
- B3 音を録音する
- A4 映像+音=動画で記録
こんな感じに現代につながります。
これはことわざの『温故知新(古きを訪ねて新しきを知る)』とも言えそうです。
⇒時代についていけないからあきらめます・・時代遅れでも続ける理由
人は「古きを訪ねて新しきを知る」をやめられない
先程の温故知新をわたしなりに振り返って見ました。
そう言えば文章の文化も同じ様なエッセンスですよね。
- 文通 → メール
- 俳句 → Twitter
- 日記 → ブログ
- 新聞広告 → ラジオ → TV → ネット
こんな感じに、媒体手段は変われど、やってる中身は同じなのです。
カメラも同じで、若い世代でまた『写るんです』がリバイバルしてますよね。
せっかくデジカメや写メがあるのに、なぜ?またアナログに戻るのか。
既存にある以外のモノを「新しい!」と認識する「好奇心」や「探究心」をくすぐるからともいえそうです。
ちょっと話はずれますが、豊かな暮らしを捨て、ソロキャンプとかや、一人焼肉一人鍋なんかもトレンドですよね。
かつての「グループで」から「お一人様」の少数派が認知されました。
2020年。コロナで自粛になり、人は家に居ました。
もしかしたら、逆に今度は「みんなで!」がキーワードになることも予測できそうです。
結論として
結局、進化の中をみると同じ様なことをやっていて、物事の本質は変わらない。
そのエッセンス(中身)を持って次世代に繋がれているってこと。
なので、結論としては、テキストから動画に移っても、また形をかえたテキストが戻ってくる。
そんな予測がこの法則の言わんとする理論。
これを持ってしてブログを考えれば、何かの参考になると思えます。
おわりに
かつてはみんなが足並みをそろえる時代でした。
けど最近は変わり、物事の受信と表現方法は各個人ごと多種多様になりつつある。
将来ブログがあるのかわかりませんが、文字や絵をつかった表現は、動画には無い魅力がある。
もしブログに変わる次世代ツールが出たときに、即つかいこなせる人とは、
常日頃から書くことを止めなかった人。書く力を磨き続けてきた人になる。そうわたしは信じています。
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