むかしよく聴いていたアーティストの曲を久しぶりに聴くとなつかしいものです。
あなたも若い頃、「懐メロ」という番組をなつかしそうに見ていた親の記憶があることでしょう。歳を重ねてその気持が分かりましたよね?
そして、久しぶりに聴くと「(当時抱いていた思い)とはちがって聴こえる」場合もあります。なぜなのでしょう。
それはあなたの人生の経験という過程が、聴く耳を変えたからです。
今回、押入れに閉まってあった古いCDを聴く機会になって、すっごく感動したので、その辺を書いてみます。
80年代時が青春だった人なら知っているアーティスト
今日わたしは中学時代、好きだったバンドのアルバムを久しぶりに聴くことになりました。聴いたのは、多分30年ぶり。
REBECCAの6thアルバム「POISON」。
このアルバムはわたしが中学3年のときに発売されています。
レベッカといえばフレンズがヒット曲。moonが収録されているのがこのアルバムです。
「(先輩・・)という声が入ってる?」ことで話題になりましたよね?なつかしいです。
当時わたしは強烈なレベッカのフアンでした。でもこのPOISONに関してはあまり思い出がありません。なぜなのか分かりませんが、「何かちがう・・」って思ってたから、あまり聴くことがなかったのです。
POISONのあとのレベッカの曲を知りません。
高校に進学すると、BOOWYとかXとかZIGGYとかJ(S)Wとか聖飢魔IIとか、男の子バンドをコピーするようになった機会がわたしの音楽人生を変えたからです。次第に聴かなくなりました。自然消滅ですね。
その後バンドメンバーの影響を受けてメタル系にはまってしまいます。
そうなると、音楽を聴く目的も当時とは別物。「聴いて癒される」とか、「歌詞に共感する」なんて無縁です。
「どんだけむずかしい演奏していのか」だけが興味の対象です。なのでマニアックな方に流されています。40歳過ぎても音楽はヤンチャ系。
そんな中、聴いたのがPOISON。当時わたしが抱いていた印象をこのアルバムはガラリっと変えてしまいます。
いつも速目の曲調を聴いています。レベッカにかぎらず、ゆったりとしたテンポの曲自体聴くことが久しぶり。「ちゃんと刻んでいる」しっかりとした足取りのようなリズムに圧倒されてしまいます。
実は楽器って、ゆっくりと演奏する方がむずかしいものなのです。ごまかしはききません。実力がバレてしまいます。
バスドラムをふむ音と、ベースがかなでる低音が一体になっている状態が、実にここちよい。メタル系をずーと聴いていたわたしいとっては逆に新鮮です。
そしてシンプルですが、よく作り込まれていることも分かりました。
アルバムの3番目に収録されている「真夏の雨」。
最初、久しぶりに聴いたとき「ジュワぁ~」としました。身体にしびれが走ったのです。こんな感動的な気持になったのは久しぶりです。
そしてもう1つ驚いたことがあります。
当時、早送りをしていた曲を聴いたときは、なぜなのか?分かりませんが、何かこみ上げるものがあって涙があふれてきたのです。
その曲は8番目の、
「CHERRY SHUFFLE」。
タイトル通りシャッフル系の曲調です。
レベッカの魅力ってやっぱり、どこか悲しいメロディーをロックテイストとシンセサイザーを交えたテクノに魅力があります。
そこが「このアルバム何かちがう」って思った起因なのかも知れません。でもCHERRY SHUFFLEって「何かワイワイやってる」って感じです。
「何かもうメタル系のような細かいこと気にしないで楽しみましょうよ?」
「人生も同じだよ?もっと楽に生きましょうね?」って思ったのか、自分の気持なのに、分かりませんが「何かがささった」ことだけは確かです。
ことばで言い表せないのが感動なのでしょう。
感動はつづく
せっかくなので、去年パソコンを変えたこともあり、このアルバムを取り込むことにします。ソフトを起動するとアルバムジャッケトが現れました。
「おっ?すげ~」わたしは思わず感動してしまいます。
なぜかというと、アルバムPOISONが発売されたのは1987年です。この記事を書いているのは2017年。丁度30年の差。
そして、2017年現在、現行OSのWindows10です。WIN10のロゴマークのとなりに、パッと音楽再生ソフトのウインドウが表示されてとなり合いました。
現在のテクノロジーと、30年も前の当時の流行が、おなじ画面にある状態です。当時からしたら想像すらできない状況がおもしろい。ちょっと感動的でした。
むかし聴いていた音楽とは、アルバムの写真とおなじ
■あなたは「ある状況」を誰かに説明することになりました。
どちらの方が相手に正確な状況を伝えることが出来るのでしょう。そして相手の記憶に残すことが出来るのでしょうか。
答えは、写真ですよね?
細かな情報は補足としての説明は必要ではあります。しかし。画像の理解度にはおよびません。映像は一瞬にして人間に情報を伝えてくれます。
あなたは「憧れの国へ旅行に行った」としましょう。
旅行中の行動をブログや日記という記録をつけます。あとで日記を読み返せば「旅行中こんなこと考えていたのか・・」って、当時、考えていたことを知ることが出来ます。文字だけでは「思っていた内容を知る」というだけ止まりです。
記念写真はどうでしょう。
言葉はいりません。目で見れば一瞬にして「あの日あの時の状況」という「過去の記憶」を呼び覚ましてくれます。
音楽にも映像と同じ効果があります。
人の記憶は「何かと何かをくっつけた」セットで記憶されるように出来ています。
エピソードが記憶のかぎをにぎっている。
むかし聴いていた音楽を、久しぶりに「また聴く」という行動は、当時のあなたを思いです作業になるのです。
それが「癒やしになる」とわたしは信じます。なぜなら、良かったこと、楽しかった時代にタイムスリップ出来るからです。
自分の青春時代に聴いていた曲を聴いたきっかけ
今回なつかしい曲を聴くきっかけになったのは、会社の先輩の影響です。
会社の先輩は音楽を聴きながらランニングをするのが日課です。先輩の音楽の好みと私の過去の趣味が同じでした。
先輩はレベッカについてはあまり詳しくなく、「アルバムがどうの」とか、よく分からないそうです。
わたしはレベッカのCDを何枚かいまでも持っています。そのCDをサプライズで貸してあげようと考えたのです。もしかしたら先輩が知らない好みの曲が入っているかも知れないからです。
CDにちょっとしたキズが入っているので、聴けるのかどうかを確認する意味で全曲じっくりと聴くことにします。
もしキズが入って無かったら聴くことはなかったことでしょう。そして、当時の印象で聴くのを飛ばしていた曲が、「実はいい曲だった」ということを知ることもなかったことでしょう。
お陰で「ときには過去を振り返ってもいいんだなぁ~」って思えました。
おわりに
むかしお気に入りだった曲は、いま聴いてもいいものです。メロディーと当時の思い出が蘇るのってすっごく面白いです。
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