酒を断ち、人生を前向きに生き直してみたい。でも止められない・・と困ってるあなたへ。
残念ながらお医者様がいうように、一度覚えた快楽を忘れることは出来ません。脳はしっかり記憶しています。
けど、「ある脳の習性」をつかえば、興味を他にそらすことができるかも知れません。
この記事は、かつて毎日浴びるほど酒を飲み倒したわたしが、断酒の成功体験と、またチラホラ飲む様になった経緯から、こうすると断酒できるかも?という内容を書いています。
自分を追い詰める真の理由があれば行動は変わる
さっそくですが、断酒を成功させるのに必要はマインドは以下の2たつです。
- 「酒を断つ!」と決意できたか
- 「コレ以上飲み続けてはいけない」と腹落ちする何かがあるのか
これに限ります。
なぜなら、そうでないと簡単にあきらめてしまうから。
「もう本当に酒をやめたくてしょーがない!」って思うからこそこの記事にたどり着いたんですよね?
そこで朗報。2つポイントがあります。それは脳の特性を使うこと。
先ず理解したいのが、人が行動する最大の理由は大きく別けて2つです。
- 恐怖
- 快楽
人は本当に怖ければ必死で逃げます。そして、本当に気持ちいいことに無我夢中になる特性があること。これは本能によるもの。
つまり「酒飲んでる場合じゃない!」って状況に、自分を追い込むことが最強の断酒法なのです。
別の言い方に変えますと、
- 悪い意味で追い詰められたのか(恐怖)
- いい意味で追い詰められたのか(快楽)
だいたい察しが付きますよね?では1つづつ說明していきますね。
『雨が降るから傘をさす』は一時的な対処法
1)の「悪い意味での追い込み」とは読んで字の如く、
- もう自分で何とかするしかないこと
- 自分が何とかしないと本人が苦しむ様
- 誰かを身代わりに出来ないこと
尻に火がついて、自分で消すしか無い状態のことです。
たとえば、酒を飲み続けると失うものをたくさん想定できます。
- 身体を壊す→入院通院・行動が限定される=死の恐怖(生命の危機)
- 出費がかさむ→生活水準を下げる=恥と感じる(生命の危機)
最悪、仕事を失うとか、持ち家を手放すなど、他へ連動してきます。
つまり、いままでとは違う段階に行くことによる「未知への恐怖」ともいえるでしょう。(コンフォートゾーンから出る恐れ)
ちなみに「恥=恐怖」なのは、人が「恥と思う様なルール」をつくり、人の固定観念に植え付けたから。
人は社会的生き物です。人は1人じゃ生きられない。そんな思考がDNAに刻まれているからです。
恐怖が元で断酒がうまくいくことがあっても、その恐れが消えれば、酒を断つ理由もなくなって、またもとに戻ってしまう。
つまり、飲酒によるデメリットという雨がやめば、断酒するという傘をささなくなってしまう。
そして今度は、台風という状況になって、傘で雨風をしのげなくなるのです。
「そうは言ってもやめられないし、本当に追い詰められてからじゃ遅い!」と思うから何とかしたいんですよね?
だったら、2の「いい意味で自分を追い詰める」のはどうでしょう。と言うのがこの記事でのテーマです。
今こそ『やりたかったこと』をやってみる
人は多かれ少なかれ、「やりたいこと」があったはず。
やりたかったこと=なりたかった自分。
「そんなのとっく昔に置いてきたよ・・」とあきらめた人もいるかも知れません。わたしもそれまでは同じ心境でしたからよく分かります。
それでも断酒したいと本気で望むなら、
- やりたいことを思い出し=決める
- 成りたかった自分を空想し=想定する
- 何かを積み上げていく段階を思い描く=成りたい未来はどんな姿?
これが副作用のない処方箋といえるでしょう。
しかも希望さえ持てるなんて、ちょっと素敵だと思いませんか?
もしうまく断酒できたなら、もう酒を飲むどころではなくなるし、邪魔とさえ思うになるでしょう。本当に嘘の様。
とにかく何かを始めること。
ヒントは、過去諦めたこと。
なぜ過去形なのか?というと、その理由は「ツイガルニック効果」という心理現象が、やり残した行動の後押しをするからです。
その意味をとたえると、
- 続きはCMの後・・
- 急に携帯の通話が途切れた
- 犯人は現場に戻る
- 恋愛を引きずる
つまり、「その後、一体どうなった?」と気になって仕方がない。「そんなの納得できない!」など、自分の中では完全に終わってない。そんな効果です。
だから、やる気になってしまう。しかも、一度やりかけた回路はまだ生きているはず。
そして、新たに何か始めるのは結構腰が重いもの。やってはみたけれど、楽しくなかったこともありますしね。
人の行動を急に変えるのはハードルが高いもの。またいつもの自分にもどろうとする習性は誰にもあるからです。
もう戻れない状況をつくり、飲んだら出来ないことする
そこで強制的にやらざるを得ない状況に自分を置くことも効果があったりします。
- 必要なモノを、お金をかけて買い揃える
- 何かをやるためのチケットを手にすること
スポーツジムを契約することも行動の後押しになるといいますが、ぜひやって欲しいのが、高額な物を買って気分を上げることです。
そうすれば「せっかくお金をかけたんだから」と、できるまでやるモチベーションになるし、元を取ろうとするでしょう。
そしてもう一つ大事な要素がありました。それは、”飲みながら”では出来ない何か。言い換えれば、車の運転の様に、飲んだら出来なくなることです。
ただ、その人や、その設定した「やりたいこと」にもよりますが、気をつけてほしいのは汗をかくこと。
なぜなら汗をかいたあとの一杯は格別だし、頑張った自分へもご褒美にもなりえるからです。
でも、そんな誘惑を吹き飛ばす様な、快楽を得られる「何か」があれば、そんな心配もないでしょうけどね。
個人的なおすすめは、
- 頭や指先を使うこと
- クリエイティブな何か
酔いしれながら出来ることは避けましょう。ただ、飲んだ方が不思議と頭は回るし閃くんですよね。
そして、ご褒美の習性を利用するのも効果的。
たとえば、昔かじったエレキギターを再開するとします。
そうなると、それなりのギターとアンプ・好みの音を出せるエフェクト装置・配線などが欲しくなるはずです。
でも中々高くて買えませんよね。
でも大丈夫。あなたはお酒をやめました。その分お金は浮いたはず。キャッシュが駄目ならローンを組めば買えちゃいます。
もし家計からだとしたら、家族に相談して、いくらかもらう手もある。飲んだっくれの奴よりは、ましだと思われるかも知れません。
続けるため「物欲」でモチベーションを爆上げする
やりたいことが決まったら、次は「それを続けるため」に、何をすればいいのでしょう。
ご褒美は、あなたが決めたやりたいことをアシストする道具にすると、気持ちよく取り組むことができるでしょう。
- マラソンなら、靴・ウェアー・腕時計など
- 写真撮影なら、カメラや付属品・パソコンなど
- 旅行なら、旅費+ファッション関連費
- 釣りなら、竿・リール・遠征費
欲しいモノを探してワクワクする。実際手に取ってドキドキする。
すると脳からドーパミンという快楽ホルモンが分泌される。脳はそれを覚えていて、また再現したくなる。そんな良いサイクルを回すのです。
「でも、いきなり欲しいモノなど手が届きません!」って人もいることでしょう。わたしも実際そうでした。
そこで、うまく回せた事例が2パターンあったので、それを紹介します。
1. ロールプレイングゲーム方式
一つが、ロールプレイングゲームの様に、安いモノを買い揃え、次第にランクを上げていく方法です。
わたしには「マラソンで自己ベストを更新する」と目論む知り合いがいます。
この人がランニングをはじめた当初、お金が無かった人なので、普通の運動靴を買い、着るものは自分がいま持ち合わせている服で走り始めました。
- 毎日の様に走る
- 速く走るための筋トレをする
- どうすれば速く走れるかを調べる
- 実際に市民マラソンに参加する
その人の生きがいで人生のテーマになってます。
すると、何とか最高の靴を買おう!と、もがきます。きっと色んなことを我慢したはず。
結果、いまでは、走るための最適な装備を集めることができています。
この人は断酒する気は無いそうですが、走ることを中心に考えて、上手くお酒と付き合っているそうです。
2. 最高の装備を増やしコレクション
もう一つのパターンとは、
ある人が「エレキギターで超絶テクニックを身に着けたい!」と思い立ちました。
では、安物から買い揃えたのか?と言えばその逆です。
なぜなら、服や靴とはちがい楽器は一生モノだから。家電とはちがい、壊れたら直すのが基本だからです。
楽器で大事なのは、音・弾きやすさ・チューニングが狂いにくいこと。
そして、細かいパーツは後から交換できますが、楽器本体はずっと使えます。
しかも家電とはちがい、古いほど音が鳴るので価値がでたりします。
なので最初っからいきなり、ちゃんとした楽器を買う方が効率がいいんです。
だから出来れば、自分が欲しいギターを最初に買ってしまう方がいい。
そして「自分は、こんな素晴らしいギターを持っている」という保持欲求を満たしてくれるし、それに恥じない自分に成ろうと努力を惜しまなくもなる。
車好きな人が、自分の車を洗ってワックスをかけ、ピカピカになった様子を、うんこ座りしながらタバコを吹かし車を眺める。
これと同じ心境を得るためにも、自分が本当に欲しい何かを持つべきです。
やり始めれば行動は自動化し、その先が広がって行く
そして毎月のお小遣いから、高級ギターコードや目指す音作りのための器材・関連グッズなどを買い揃えていく。
さっきのマラソンの人の様に、欲しい物=なりたい自分をネットか何かで日々調べて自分に重ねて見る。
マラソンでは大会に出場したくなる。ギターが上達すれば動画配信したいと思うはず。
- そうなると、そのスキルを学ぶことに時間を費やすようになる
- そして仲間とつながれば、もっとのめり込む
もう酒を飲んでる場合じゃなくなります。
実はこのギターおっさんとは、以前のわたし。(*´ω`*)
その流れは、
- 暇つぶしがてら部屋に飾ってあるギターを弾く様になる
- すると思いの外上達した
- 極めたくなり、高額エレキギターの購入を決意
- 酒を断ち、お小遣いを貯める。足りない分は妻から出してもらい実際に買った
- ギター関連器材を買い足すべく貯金を続行
- 飲酒は弾くのに邪魔だから、おのずと断酒していた
そんな過去がありました。
でもあれから、ギターを弾く目的が無くなったので、いまは中断しています。
すると連動する様に、年を重ねるごと、酒を飲む機会も増え、いつしか元通り。いまに至ってます。
だから、好きなことを極めることで、酒を断つことが出来るといいたいのです。
そして夢を中断したことにより、飲酒生活が再開したともいえるでしょう。
けどまた断酒生活をはじめることが出来ました。それは恐怖から来るもの。
なので、その恐怖と思われることが去った後、また飲酒を再開すること間違えなし。
そうならないためには、せっかく断酒が上手くいき始めた今、これを期に、なりたい自分活動を取り入れながらコツコツやっていくつもりです。
そんな分けで、酒のんでる場合じゃないってほど、時間を忘れるくらいワクワクする何かを探してはどうでしょう。
おわりに
「恐怖と快楽」この2つのどちらかが強ければ断酒しやすいと自身の経験からそう思ってます。
ピンチとはチャンスです。そして失敗は成功の母。
最初っから完璧な物がいきなりホイっと出てきたモノがあるのでしょうか?
そんなものはありません。
いまのあらゆる現行品は過去の積み重ねるによるものです。
ある意味、最新家電でさえ未来から見たら試作品。そうやって全てはアップデートされています。
間違えないように生きるのは、何も経験を積まないことです。
失敗した経験があるからこそ、見える境地はある。
いままでの自分を否定してはいけません。
失敗したら腐らずに、またそこからやり直せばいいのです。
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