- 年齢が下=後輩
- 年齢が上=先輩
じゃない場合があります。
これはちょっと厄介です。なぜなら、自然じゃないからです。
「親」とか「兄」とか「先生」が、もし自分より年下だったら、あなたならどう思います?そして、どんな態度で接するのでしょうか。
逆に、
「あなたが先輩」で「相手が歳上」だったとしたら、
「歳上の後輩」は「先輩である(あなた)」のことを、どう思うのでしょう。
今回は、年齢によって起きる人間模様について考えてみますね。
■やっと離れた歳上の後輩から、まだつづく影響について書いています。
まずは「自分は先輩だ」という「おごり」を捨てろ!
自分よりも歳上ということは「全てが後輩」なのでしょうか?
その辺をちょっと考えてみましょうよ。
歳上の後輩の立場になって考えてみる
時代は変わりましたが、日本男児マインドは健在です。
「草食系」は、2006年コラムニストによって生み出された言葉です。草食男子に変化していきました。
「大和魂」「男子厨房に立たず」は若者にとって、もはや過去の考え方です。現代の若者にいったら笑われてしまうでしょう。
でも、「昭和育ちには草食系が理解できない」のと同じように、「男だから」ってこだわりを持ってしまうのは仕方ない。わたしたちは、そんな時代に育ったからです。
「男なら、こうでしょ?」って思ってしまうのは、言い伝えによる洗脳もあったりします。
そんな中で育ったわたしたち昭和世代は特に、年下に威張られるのは本心じゃないはずです。
「若い子には負けたくない」って思うのは、女子だって同じです。向上心を持つのは、心が健全でポジティブだからです。
しかし、日本には、暗黙のルールがあります
- 新参者は酒2升
- 新人がやるべき仕事
- 新入部員の登竜門
「新参者は酒2升」とは、
新しく移り住む場所に先に住む住民に対して敬意を表し、日本酒(大瓶2本)を、挨拶代わりに献上する風習のことです。
ご近所さんや、地元の自治会長や、公民館などに寄付する感じですね。
「誰もが通る道」だと思い込まされています。
逆らわないのは、同調圧力によって「干されてしまう」のを、潜在的に恐れているからです。
新人さんは仕事を教えてもらう弱い立場です。戦う武器を何も知らない状態です。嫌われるよりは好かれた方が自分にとって得になります。
いいたいことを我慢して、下げたくもない頭を下げて、低姿勢でいる方が賢い選択だからです。
ただでさえ、とても不安でな時期です。
そんな心境を理解するのも「先輩の仕事」なんですよ。
衝突摩擦の原因は何?
あなたの会社にとって、この人は新入社員です。
もし新人の前の勤め先が元同業他社だったとしても、全ての内容が同じとは限りません。
たとえ「作業結果が同じになる」としても、「やり方」がちがう場合も少なくないです。
この「やり方」が曲者(くせもの)なんですよね。そして、この「アプローチの違い」こそ、問題を引き起こす元凶ともいいえます。
もし歳上の後輩の前職が、今回働く業務内容と同じようなら、歳上の後輩にとって新しい職場は、どう映るのでしょう。
「はい、はい、これね?」と、たやすくクリアーしていまうかも知れません。なぜなら、やった経験があるからです。
立場によって見方がちがう
新入さんの仕事ぶりを見たとき、先輩たちにはどう映るのでしょうか。
「教える手間が省けた」「即戦力の当たりくじだ」って思う人もいる中、
「チッ面白くない」と、簡単に出来てしまう新人に対して、嫉妬(しっと)する人もいるかも知れません。
「ココにはココのやり方ってもんがあるッ」といって意地悪をする人もいたりします。
「新人いびり」ですか?いやですよね~。
わたしも新人のころ怖い先輩がいて、道理を仕込まれましたよ。その先輩の考え通りにしないと攻撃されます。いまはもういませんが、早く忘れたい過去となっています。
「人の歩き方」や「話し方」と同じように「考え方」にも違いがあります。
そして、仕事の取り組み方(段取り)が同じじゃない場合があります。
「同じじゃない」とは、
年下の後輩の仕事ぶりが、今の会社が暗黙的に伝えられたスタンスとはちがった方法で仕事をすることです。
つまり、
新人さんが「先輩から仕込まれたやり方」や、「自分が苦労して編み出した方法」とはちがった作業法をすることです。
年の功はある
「そんなんじゃダメだよ」って先輩が思っても、うまくいく場合もあります。
たとえちがう作業法だったとしても結果は同じ。それよりも、効率的な場合もあることでしょう。
歳上の後輩が反対行動をしたのは、わざとやったわけじゃなく、仕事の本筋(コツ)が見えてしまうからです。
歳上だけに「年の功」ってやつがあります。歳上の後輩の方が経験が長いのは、考えてみれば当たり前ですからね?
「その手があったか・・」
わたしも、何度となく悔しい思いをした経験があります。
ずっと同じ業界にいると視野がせまくなりがち。まったく違う視点で見れるのは、新人ならではの目線を持っているからです。
繰り返しになります。同じ業界だった人なら、たくさんの経験という知識を持っているはずです。頭ごなしに、反対したり、行動を修正するのは、やっぱり「よくない」って思いますよ?
年下でも先輩は先輩です
年下のあなたにもプライドがあります。
長年、今の会社で苦労して色々と学んできました。それを途中で入って来た人に、かき回されるのは、いい気分ではないはずです。
たとえ、あなたよりも要領や効率がよくっても、やっぱり自分のスタンスは大事にしたいものです。
仕事のやり方とは「自分の足あと」のようなもの。言わば分身です。自分を否定されたように感じてしまう心理がはたらくのは、仕方がないことです。
考えてみましょうよ
人が何かを決めるには、自分の経験から判断します。他人の話より、自分が経験して学んだことが一番信用できるからです。
「先輩(年下)は、あんな風にいったけど、このやり方の方がいいよなぁ」と考えて、先輩から教わったことに疑問を持つことが新人のころはよくあります。
「確かにそのやり方もある。でも、ここではこのやり方でやるものだよ」って先輩から言われたとしたら、後輩にはどう映るのでしょう。
答えは合ってるのに、別の計算法を覚えなくちゃいけない状況です。
「答えがいっしょなら別にいいじゃん」って思い、不満に変わるでしょう。
人には「気づき」がある
もし、初めての仕事だったとしても、新しいアイディアがひらめく場合もあります。
歳上の後輩が問題を解決するのは、「年の功」や「前職の経験」があるからです。
歳上の後輩は長い人生を歩いてきました。経験豊富なのは当たり前です。
「こうしたらこうなる」って場数をふんでいます。未来予測が出来てしまうのは仕方のないことなんです。
歳上とは「先を歩く賢者」です。年下より先に生まれました。
「そんな人に対して(ここのやり方)を押し付ける意味があるのだろうか」って考えて見ましょうよ。
それが、歳上の後輩とうまく関われるヒントになるはずです。
■問題を解決するはずの上司が、困ったチャンだったら部下は大変です。
わたしの会社にあった実話
ある部署のリーダー(年下の先輩)をする人の元に、一人の新人さん(歳上の後輩)が配属されました。
その新人(歳上)にとって、その職場の業務内容は、前の会社でもやっていた作業です。なので、別に教わる必要もなく新人さんは、自分のやり方でコツコツと仕事をしていました。
ところが、リーダー(年下の先輩)が新人さんに小言をいったのです。
「そのやり方が出来るのは分かる、でもダメだよ!」
「ここではこうやって!」
と新人さんの行動に対して「(ここのやり方)を修正する発言で言い聞かせた」といいます。
そして時は流れ、不景気の影響よって人事異動する自体になり、リーダーは私の部署に移動してきます。
「リーダーが歳上」「わたしが年下」という、リーダーにとって、前の職場と立場がちがう構図のできあがりです。
さー、このリーダーは、素直にわたしの言うことを聞いたのでしょうか。
答えは「NO」です。まったく聞く耳を持ってません。
「習うより慣れろ」といい放ち、自分独自の仕事法をあみ出すべく、勝手な振る舞いばかりです。(画期的を模索)
しかし要領がいい。上司とか、事情を知らない人には上手に立ち回る、世渡り上手なタイプです。自分が新人さんに対してとった、過去の態度(言動)はどこへ行ってしまったのでしょう。
この話の解説
このように、いざ、自分が教わる立場になったらできないものです。
それほど「年齢コンプレックス」とは、むずかしい問題ともいえます。力がある上司とか、大先輩には頭を下げられても、やっぱり、
「年下にはなめられたくない」って思う心理があります。
ムダな衝突を避けましょう
「負けず嫌いな人」「出来る人を演じる人」「自由に育った人」「独りでする職業だった人」に、新しいやり方をすすめることとは、「押し付け」でしかないです。
そもそも教わろうとは考えてません。なぜなら、
自分の頭で考えて問題を解決できると考えているからです。自分のやり方が一番思っています。
自分が尊敬する相手だったら、またちがってきます。
何で本人が分かりきったことを、
「新たに教えられなくちゃならないの?」って考える人に、
「(細かいことを、いちいち言わない)こと」こそが、
「うまい付き合い方」ではないでしょうか。
まとめると
「よほどのこと」じゃないなら、余計な指導はしない方がいいです。なぜなら、長く付き合う関係になるかも知れないからです。
人は他人に否定された記憶を忘れないものです。たとえ「本人のためだった」としても、
「うるさいやつ」としてインプットされてしまいます。
「ありがとう」って思っても素直に表現できないこともあります。歳上ならなおさらです。
自分たちとはちがうやり方だったとしても、受け入れ、大目に見てあげましょう。
それが、先輩としての器なのかも知れませんね。
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