もし「出世レースから脱落した」としたら、きっと知らずに抱えていた「ストレス」に気がつくはずです。
「ハ~せいせいした・・」
自分の中から、サーーッと、何かが抜け落ちるような感覚になる人もいるはずです。なぜなら、
責任という重圧や周囲からの期待からも開放されるからです。
自分を監視する気持ちもなくなります。
「コレやった方がいいかな?」「コレやっちゃだめでしょ」とかの打算もなくなります。昇進するための戦略をしなくてすむからです。
戦略とは、自分をよく見せたり、自分の得になる発言や行動をすることです。意識しなくっても無意識にやってしまうものです。
「本心ではないことをしなくていい」ってなれば、それはもう天国です。
「あー世の中って、こんなに楽だったんだ・・」って、ちがう角度からものが見れるようになります。選挙期間から開放された、議員さんの心境に似ています。
でも気をつけなくちゃダメなことが2つあります。とっても大事なはなしだから、よーく考えてみましょうよ。
だって、まだまだこの先も、ずっとその会社いるわけですからね。
▼もしこれを期に「会社を辞めてしまおう」って考えているなら読んで見てくださいよ。
リンク40過ぎたけど会社辞めたい?逃げる前に伝えたい「たった1つのことば」
自分の役割を見つめ直してみる
ありきたりですが、これにつきます。
バレーボールの花形はアタッカーです。バッシとスパイクが決まったときは、見ていてスカッとします。でも魅力は得点を取ったときだけではないはずです。
ボールを追いかける姿も素敵です。ケガをも恐れず一心不乱に身を投げだすプレーは感動ものですよね?
じょうずに打てたのはアタッカーの実力だけではないはずです。
セッター(ボールを上げる人)がどんなボールが来ても、きっちり次の段取りをしていくれるからです。
正確にボールをあやつるセッテイング力は、とてもすごいスキルなんですよ。
「トス役にまわりましょう」これが1つ目の心構えです。
トス役とはアシスト、サポート役のことです。
監督になれなくても、リーダーにはなれなかったけど、チームの母にはなれるはずです。なぜなら、
「次の昇進はあなたじゃないの?」っいわれるほどの実力が備わっているからです。
こうなったら、無冠の帝王をめざしましょう。
ポイントはあくまでも「密かな」ですからね?古株がしゃしゃり出ていいことはないです。
聞いてない人にはなしをするのはお節介と説教です。聞かれたことを的確に答えることが本当の優しさです。
「子供を甘やかして、いいことなんか1つもない!」って、チャーリーとチョコレート工場で主人公のおじいさんもいってましたよ。これは心理です。(原則)
まちがってもやってはいけないこと
これからの人生が肝心。人格を問われます。まわりの人は行く末を見ています。
さっきのバレーボールにたとえると、あなたは「レギュラーから外された」ともいえます。
「もう会社から期待されることもない社員」ともいえます。悲しいですが、事実は受け止めましょう。
でもあなたは「選手の予備として待機している人材」であることを忘れないでくださいね。
なぜなら、まだ、コートで活躍できる実力を持っているからです。出世コースからは外されましたが、
会社から見たら貴重な社員の一人です。
また1から人を育てるとしたらいくらお金と時間がかかることでしょう。経験者は企業にとっては財産になるからです。そして、
「新しく任命された役員をサポートして欲しい」って思っています。
そんな会社の気持ちも知らずに、荒んで(すさんで)しまったとしらどうでしょう。
「あ~もう知ーらない」って思って、試合中にもかかわらず、スマホでゲームやネットで遊んでいたとしたら最悪です。
きっとみんなから見たら惨め(みじめ)に映ることでしょう。
もっとよくない現状を引き寄せてしまいます。「類は友を呼ぶ」は迷信ではなく心理学でもよくいわれる状態です。
「どうせ活躍(主役)になれないチームなんか負けちまえ!」なんて考えるのは、自分たちの秘密を敵チームに教えてしまうこと同じ心理状態ともいえます。
そんな人がこれから幸せになれるのでしょうか?
そんなことをしても、自分をダメにするだけです。
「グレてはいけない」これが2つ目の心構えです。
「やっぱり管理職の候補に上がるだけのことはありますね?」といってもらえるような行動をすることが、本人にとって一番の救いではないでしょうか。
素直に勝ちをゆずってチームに協力する姿は、見ていても気持ちがいいものです。
見てる人は見てます。こどもに恥ずかしくない、見せられる行動をしていきましょう。
将来どうなるのかは未知数です
これは実際にあったはなしです
「あともう少しで定年だよ」って年配者が突然、課長クラスに抜擢されました。
なぜかというと、その当時の課長クラスの人が病気になり役職を下りたからです。
その定年間際で課長に昇進した人は、係長でした。もし、
「どうせオイラは万年係長さ・・」って考えて仕事に対して消極的で、貢献とは逆だったとしたらどうなったのでしょう。
「チームなんか負けちまえ」って職務中に競馬新聞を見たり、サボりがちだとしたら任せられなかったことでしょう。「あいつで大丈夫か?」って思われて信用はなかったでしょう。
その人はちがいました。仕事は上手に手を抜く(本質を見抜く力)タイプで、部下もちょっと困っていたのは事実です。
しかし、ピンチのときに「ここぞってとき」力を発揮します。
人脈が半端ない、面倒見がいい親分肌です。何度となく助けられました。会社も頼りにする一目置かれる人材です。
自分の魅力をずっとブランディングし続けていたから選ばれましたのでしょう。
その人のブランディングとは、課長にはなかったカリスマ性を維持するための行動です。
部下の失敗をうまく処理(話術)したり、自分たちの会社(立場)をときには相手(お客様)に強くいったり、会社に貢献していていました。
そんな人だから、定年間際なのに「つなぎ役」として選ばれたのです。
他に逸材がいなかったのもありますが、会社にとって得がある行動をしてきたことを意味します。
さり際に、すっごく英雄的だったはずです。60歳近い人が花道を飾ったといってもいいくらいではないでしょうか。
そして、仕事を投げ出さなずに、やるべき仕事はきちんとこなしていたのもあります。それは、長年の信用にもなります。
偉くなくても、若い人たちから相談される場合もあるでしょう。
逆に、何の相談もされなかったとしたら、ちょっと悲しいですよね?あなたには長年つちかってきた自負があるはずです。
逸材にならなくっても、あなたなりの役割はあるはずです。それを見つけてみませんか?
だから、もし、年齢的にもう出世の見込みはないって状況にあっても、いつどうなるのかは分かりませんからね。
いつまでも愛されるのは「真っ直ぐな人」です
三浦知良さんは静岡県出身のサッカー選手です。
ニックネームは「カズ」「キング・カズ」と呼ばれ、ファンだけでではなく、選手仲間からも愛されています。
サッカーを知らない人でも、Jリーグのスタートの当時の顔として活躍した経歴は覚えていることでしょう。(♪オレ~オレオレオレ~)
ところが、1996年の6月ワールドカップ(フランス)の直前、日本代表から外されてしまいます。
誰もが予想しなかった展開です。岡田監督に非難集中したのを覚えていますよね?
「日本をワールドカップに連れて行く!」といいブラジルからもどって来て、日本サッカー界のモチベーションを上げつづけて来ました。
一番おどろき、悔しかったのは当の本人だったことでしょう。
その後、クロアチアを新天地に新たに1からスタートを切り、練習にはげみます。
すごいですね。わたしだったら、やる気をなくして、やけ酒をかっ食らい、ひねくれてしまいそうですよ。
そして1999年に帰国したカズは、トルシエジャパンとして日本代表に選ばれます。翌年の国際A試合で2得点を上げて、見事に復活をとげました。
「ークロアチアで過ごした8ヶ月は、いま僕がサッカーを続けている大きな分岐点だったと思うー」
と、インタビューで語っています。
どん底状態から吹っ切る過程が、人生の大きなはげみになっているのではないでしょうか。
もし、日本代表から外されたときに
「どうせオレなんか・・」
「あいつは分かってない・・」
「ボールけるのやーめた」
って思ってプロ野球選手のように、芸能界や解説者に転職していたら、
「50歳で最高齢出場記録」という、いまのカズは存在しなかったことでしょう。
カズ(1967年生まれ)は私よりも歳上です。オヤジたちの希望でもあります。
頑張っている姿をずっと見守っていたいです。きっと同世代に勇気を与えていると思います。
このはなしから学べる教訓って何なのでしょう。
おわりに
「終わった」ということは「始まり」でもあります。
ポジティブにいえば、またちがう自分になれるチャンスを与えられたことを意味します。
もしずっと何もなかったとしたら、最初からいままで、ずーと同じ人生でしたからね?
ちがう人生を2つも味わえると考えれば、幸せな方ではないでしょうか。
昇進はできなかったけど、社員であることには変わりないです。
また1から出直す気持ちで、ゆる~く生きてくのも、いいものですよね。
▼これかの自分はしっかりと考えるべきですよ。
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